2018.02.06
〜特別編〜 お金だけに頼らず、豊かな暮らし。
学校法人シュタイナー学園 ニュースレター
VOL.30 2018.2.6
今日はニュースレター特別編をお届けします。
2018年2月10日号(現在発売中)のクロワッサン(マガジンハウス)で、「お金だけに頼らず、豊かな暮らし。」として、シュタイナー学園がある藤野地域について冒頭8Pの特集で紹介されています。 クロワッサンでは、毎年この時期にお金にまつわる特集をしているそうですが、お金への不安はいくら貯めても実際には解消されないのでは?というところから、お金だけに頼らないでも豊かな暮らしができる地域があるんじゃないかというリサーチを行い、藤野で展開している地域通貨よろづ屋を中心に紹介することになったそうです。
藤野地域通貨よろづ屋とは?
藤野地域通貨よろづ屋での通貨は、紙幣を発効するものではなく「通帳型(LETS方式)」を採用しています。参加しているメンバーで、通帳と情報(出来る事、して欲しい事、連絡先など)を共有し、一対一で取引します。 何かをやったときはプラスを、もらった時にはマイナスを書きこみ、お互いにサインし合います。
よろづは「0萬」からスタートします。つまり、参加メンバー間の萬の合計は、必ず「ゼロ」になります。何も起こらなければ「ゼロ」のまま、たくさん取引が起これば、それだけ価値が生まれます。その価値は、物やエネルギーだけではなく「絆」も含みます。 地域通貨と日本国内では呼びますが、海外ではCommunity currency とよばれ、 つながりのネットワークという方がイメージに近いかもしれません。現在はメーリングリストも併用されていて、「いらない子どもの洋服あげるよ」「駅までちょっと送ってほしい」「こんなことに困っているので助けて」など、様々なやりとりが1日1〜8件程度行われています。現在では地域で約450世帯が参加。世帯の子どもたちもいれたら、1000人以上が参加しています。
このよろづ屋は以前ご紹介したトランジション活動がきっかけでスタートしていますが、 事務局メンバーの半数はシュタイナー学園の保護者が携わっています。 よろづ屋の情報で、地域の様々なイベントや、集まり、家の情報などが寄せられることもあり、お金では変えられない人の温かみのある豊かな暮らしが送れる場所にもなっています。
シュタイナー学園 学内通貨 「廻(めぐり)」
実は地域通貨は、シュタイナー学園の中でも「学内通貨」のかたちで使われています。それは学内経済を考える会という保護者の集まりからスタートした、感謝の気持ちを表す通貨です。いつもお世話になっている方に感謝のメッセージを書く欄が追加されており、「ありがとう」の気持ちを乗せて、相手に渡すことができます。 将来的には授業料の補填や、学校をささえる機能を持てないかなどを様々検討しています。
学校のある藤野地域は子育てをする場所としても、豊かな自然での外遊びが出来、都会では出来ないこともたくさん出来ます。さらにそれ以外の様々な取り組みで、程よいつながりのある暮らしがおくれるという意味でも、魅力を増しています。
クロワッサン2月10日号
https://magazineworld.jp/croissant/
4つの”お金“が使えるパン屋で、未来の経済に出合うhttps://magazineworld.jp/croissant/croissant-editors-966/
高橋靖典(理事)