2024.05.01
新年度を迎えて
学校法人シュタイナー学園 ニュースレター
VOL.182 2024.5.1
新年度がいよいよ始まりました。今年、我が家は三男が1年生として入学しました。
長男は名倉校舎を卒業し、吉野校舎(高等部)での生活が始まりました。高等部では新年度早々に留学生を迎え、長男は英語でコミュニケーションを取りつつ、自分が知らない世界について色々と教えてもらっているようです。まさに学園HPに書かれている「世界ってなに?永遠の問いへの旅に出る学校」を体験していると思われます。
次男は6年生になり、「お世話係」として、学園生活が始まったばかりの1年生のために毎朝早く登校しています。約1ヶ月にわたり、毎日1年生を玄関で待ち受け、教室へ案内し、授業開始までの時間を一緒に遊びながら過ごします。不慣れな1年生にとっては、どんなに安心して新しい学園生活を始められることでしょう。学園では1年生と6年生の結びつきがこのときから始まり、6年生が高等部を卒業する7年後まで様々な機会でふれあいを深めていきます。運動会で一緒に競技をしたり、初めての遠足に6年生が付き添ってくれます。名倉校舎での学びの集大成である8年劇では、3年生になった子どもたちが観劇後に花束を贈呈し、12年生卒業式にも7年生として参加し門出をともに祝います。これも12年間一貫校ならではの醍醐味です。
昨年の5月まではコロナ禍の影響で、学園の様々な行事の集まりが制限されてきました。今年度は、最初からそのような心配をせずに在校生や保護者が気兼ねなく、集まれることに大変感謝しています。当たり前のことが当たり前でなくなり、初めてその大切さに気づかされます。
学園では保護者同士の交流をとても大切にしています。それが子どもたちの学園生活を明るく健康的なものにし、充実させるのにとても大切なことを知っているからです。同学年の横のつながりだけでなく、学年を超えた縦のつながりも大切にしています。このような保護者同士のつながりがあるからこそ、担任の先生だけでなく、多くの教員とつながり、お互いに助け合い、理解することができます。それが結果として、子どもの毎日の安心と成長につながることを私は様々な機会に先輩保護者の皆様から教わってきました。この素晴らしく、大切なつながりを、新しく来られた保護者の皆様にもしっかりと伝えていきたいと思っています。
このような保護者と教職員の絆の深さを体験できるイベントが5月に開催されるオープンデイです。毎年たくさんの方が来校されますが、ご来場いただき私たちの絆をぜひ実感してほしいと思います。
また、保護者の絆が強くなると毎日の授業をしてくださる先生方も、安心して、子ども一人ひとりに向き合うことができるようになります。先生方はこんな日常があるからこそ、子どもとともに学ぶ喜びを感じられる授業を実現し続けることができるのではないでしょうか。
この体験をもっと身近に感じ、感動し、将来の学園の先生になってほしい、そんな願いを込めて、今年度より教員を志す方へのインターンシップ制度も始まります。「こんな授業をしてみたい」と思える体験を通じて、たくさんの方にシュタイナー教育を実践する先生になりたいと思ってもらえるよう、教職員・保護者一同お待ちしています。
ライター/理事長・保護者 伊藤彰洋