学校法人 シュタイナー学園

活動報告

2024.06.26

保護者

学園コミュニティを楽しみ、支える

学校法人シュタイナー学園 ニュースレター
VOL.186 2024.6.26

私たちの学校は、日本にシュタイナー学校がなかった時代、我が子にシュタイナー教育を受けさせたいと願った保護者が、先生や教室となる場を探しながら教育を続けてきました。
 
これまでずっと、私たちは、描いた「夢」を語り、「思い」を伝え、「共感」を広げ、支援者を見つけてきました。そして、その支援者とともに、同じ「夢」を見ながら、小・中学校、高校、そして保育園と、一つひとつの夢を実現させてきました。現在、校舎の老朽化も進む中、作り上げてきた教育の場を、末永く続けていけるように、今よりもっとよい環境で教育ができるようにという、次の段階へと踏み出す時がきています。
 
そうした中、一昨年、4人のメンバーで「寄付検討チーム」を立ち上げました。お金をどう集めるかだけを考えるのではありません。これまで同様、私たちの描く「夢」と私たちの「魅力」、そして現在地(現実)を、どう周りに伝え、共感を広げ、支援者を増やすのかを考え、動きを作っていくチームです。
 
私は娘の入学を機に、この学園で20年近く多くの大人とともに、「働く」体験を重ねてきました。いろいろな意見を交わし、時間をかけて思いを伝え合いながら、同じ目的に向かって進んでいく経験は、他ではなかなかできません。それぞれの思いを交わしながら、多種多様な知恵と力の相乗効果で、当初描いていた以上のものが生み出される、ワクワクする素敵な体験の連続でした。自分が生かされることは大きな喜びとなり、私自身の人生も、彩り豊かなものにしてくれました。
 
私は、子どもの教育はもちろんのこと、それを支える大人たちの姿勢や関係性が、子どもたちに大きな影響を与えると考えています。保護者や教師たちが、ともに「夢」を描き、手を携えて「働く場」は、子どもたちの育つ環境を、温かく包みます。そして、ともに働き、手に入れた実りを、子どもたちとともに分かち合えることほど嬉しいことはありません。
 
「お子さんと一緒に、学園コミュニティを存分に楽しんでください」新しく学園に入られた大人たちに伝えていることです。自分の子どもだけでなく、学園で育つ子どもたち、そして大人たちが有機的につながりあうコミュニティが、ここにはあります。それが、私たちの学園の「魅力」であり、学園が未来に続いていくための原動力になると思っています。この魅力を実体験したたくさんの大人たちが、もう一度、学園の夢を語り、未来を一緒に描くことができたらとてもうれしいことです。
 
昨年、寄付検討チームは、学内の大人たちがよりつながり合い、コミュニティを楽しむ体験ができるよう、コミュニティ活性化のための仕掛けづくりを進めてきました。今年は「保護者OBOGの同窓会」を立ち上げようと考えています。保護者の同窓会? と思われた方もいるでしょう。そこが学園の魅力なのです。子どもが卒業して大人になっても、学園に関わり続けたいと思ってしまう、そんな場所なのです。
 
OBOGのつながりの先には社会があります。「夢」に共感し、学園を支えたいと思う支援者につながるために、私たち寄付検討チームは、これからも「働き」続けます。学園にいる大人たちが「喜びをもって働く」ことで、学園を支え、未来へつながると信じて。
 
ライター/事務局寄付検討チーム 山口 雅

*シュタイナー学園への寄付についてはこちらのページをご覧ください。