2019.09.04
気になる!お父さん事情 藤野編
学校法人シュタイナー学園 ニュースレター
VOL.66 2019.09.04
シュタイナー学園入学を検討される多くの方々の懸案事項。その一つに恐らく「お父さん事情」があるのではないかと思います。子どもが学園に通うために、住む場所が変わる。職場までの距離が変わる。もしかしたら仕事も変わるかも…?
リスクを背負っての大決断、できるだろうか。そして実際どんな暮らしがまっているのだろうか。そんなお父さんの実情を、今回は藤野に暮らしながらも都心まで通勤しているIさん、デザイン会社を営むHさんのケースを通してお伝えします。
以前はどこで暮らしていましたか?現在の住居はどうやって探されましたか?
Iさん「国分寺市の持ち家に住んでいました。藤野では家族で暮らせる賃貸、駅近くという条件で探しましたが物件数は少なく、不動産屋と『里まっち』という藤野の移住希望者にむけた家探しのサイトを見ながら探しました。タイミング的になかなか物件がなかったのですが、最終的に駅から徒歩圏内のアパートに入居しました。」
Hさん「三鷹市の賃貸一軒家に住んでいました。藤野には入学前年の秋頃から何度も足を運び、不動産屋さんだけではなく、地元の不動産情報に詳しいという方を紹介してもらって相談にのってもらいながら探しました。ひとまず空いているアパートなどに入居し、暮らしながらそういった地元の方に相談して空家や土地の情報を集めて引っ越したり家を建てられたりする方も多いようです。我が家は最終的に、入学前に空家となっていた別荘を紹介してもらうことが出来、引っ越しました。」
暮らしや生活で変わったことがありますか?
Iさん「平日は通勤のため早起きをするようになり、休日は家で過ごすことが多くなり、結果家族と過ごす時間が増えました。以前は家でテレビを見ることもありましたが、それがなくなったぶん、散歩をしたり本を読んだりする時間が増えました。」
Hさん「朝早く起きるようになりました。鳥や虫を見たり、鳴き声を聞いたり、子どもと一緒に自然の中で過ごすことが多くなりました。」
仕事で変わったことがありますか?
Iさん「今まで以上に効率化を意識して仕事し、早く帰宅するようになりました。高尾駅から藤野方面の乗り継ぎが悪いので時間のロスがないよう調整して仕事をしているからだと思います。」
Hさん「移住に伴い、1年目は会社の形態をこの場所での暮らしに合わせて変化させていくのが大変でした。事務所は都内に比べて驚くほど安い値段で借りることができるようになりました。」
通勤の苦労はありますか?
Iさん「藤野駅から渋谷駅まで毎日通っています。朝は直通電車で片道1時間半、藤野駅から乗ると座って行けます。帰りは高尾駅からの電車の本数が少なく、乗り継ぎのロスタイムがあるので1時間50分弱かかります。高尾駅発の電車の時間を確認して、それに合わせて帰ってこないとホームで40分待つことがあるので注意が必要です。」
Hさん「案件に合わせ車で都心まで行くことが多いです。高速道路を使えば新宿や渋谷などは1時間ちょっとで行けるので、大変さはないです。」
お子さんに変化はありますか?
Iさん「もともと好きだった、何かを作ったり描いたりすることにますます没頭するようになりました。学園の子どもたちと近所の山道を駆け回って遊び、体力がついたと思います。」
Hさん「シャイで人見知りだった子どもが『学校が好き』と言って通うようになり、驚いています。」
子どもがシュタイナー学園に通うために、暮らしも仕事も、変化を受け入れ決断したお父さんたち。早起きになったぶん、子どもと過ごせたり、鳥の声が聞けたり…。変化とは、困難がある一方、新しい発見や楽しさに満ちたものでもあるのではないでしょうか。一歩を踏み出す勇気のカケラを少しでも見つけてもらえたら嬉しく思います。
保護者/ライター 中村暁野